migi blog

面白いこと・人を紹介するオピニオンメディアです。思考の流れをデザインします。

SNSマーケターが、細分化の進むSNS社会について斜め上から考えてみた。

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Twitter歴が6ヶ月を超えたこともありまして、SNSでのブランディングやトレンドについてはそこそこの知識が溜まってきましたが、最近思うのは

 

SNSの細分化がどんどん進んでいる」

 

ということです。

 

たとえばInstagram(以下、インスタ)を見てみましょう。

今インスタではいかにニッチな情報を発信するのかがアカウントを育てる鍵となっています。

 

この記事がとてもわかりやすくて、最初は「グルメ」という発信テーマでも見てくれる人は一定数いたけれど、今は「焼き鳥」の中でも「ぼんじり」をテーマにするくらい絞らないと生き残れないそうです…

 

r25.jp

 

「タグる」という言葉も出てきて、インスタが画像版Googleとして活用されるようになっているんですね。

試しにインスタ内で「横浜 ラーメン」と検索するとラーメンの写真がばばばっと表示されます。それほどSNSの情報量が豊富になってきたというわけです。

 

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またnoteでも同じ現象が起こっていまして、チャーハンnoteというひたすらチャーハンについての記事をあげるブログが存在しています。

 

説明欄にも、

 

「チャーハンを盛り上げるべく誕生したチャーハン好きのためのチャーハンサイト」

 

とあり、まさにチャーハン好きにはたまらないnoteです。フォロワーは1万人を超えており需要も十分にあるみたいです。

 

 

 

 

 

 

 

こうした、情報量が多くなりつつあるSNSの現状についてよく、

 

「情報が多くなり知りたいことがなんでも手に入る時代だから、関係のない情報も目に入ってしまう。よって、情報過多によるストレスが増えてくるんじゃないか…?」

 

と言う意見が出されます。

 

ぼくも文章を書くにあたり同じようなことを何度も主張してきましたし、話してきました。

 

たしかに、その傾向があるのは間違えないし、真剣に考えなくてはいけないもんだと思います。

 

しかし、今回は全く逆のことを書いていきます。

 

別にこれまでの発言が嘘だったとか言うことじゃなく、もう少し先のお話をしていきたいんです。

 

 

 

情報社会のパラドックス

逆のこととはつまり、

 

「情報が多くなり知りたいことがなんでも手に入る時代だから、関係のない情報に晒される可能性が低くなる。よって、触れる情報が減ってくる可能性が上がるのではなかろうか…?」

 

です。

 

要するに「情報の数は増えていくが、触れる情報が減っていく」と言う矛盾が起こるんじゃないかなーと。 

 

 

まずは、なんで情報が増えると関係のないことが視界に入らなくなるのかについて。

 

これは単純で、情報が増えると調べたものが最短距離で見つかるようになるからです。

情報が細分化されたことによって相当ニッチな内容であっても調べたら出てくるようになりました。

 

昔だったら、横浜のラーメンと調べても全然違う地域のラーメンが表示されたり、横浜にある別の食べ物が表示されたりしていました。情報量が少ないことから、多少の遠回りしないとたどり着けない現象が起こるんですね。

 

 

辞書で例えるとわかりやすくて、昔はGoogleが電子辞書でSNSが紙辞書的なポジションでした。調べたらすぐ答えを出してくれるGoogle、自分で答えを探す手間がかかるが偶発的に面白い発見ができるかもしれないSNSです。

 

そのSNSがだんだん紙辞書から電子辞書に進化し始めました。どんどん情報が洗練されて、電子辞書的な運用をされるようになっていったのです。

 

だから余程行動的にSNS世界を動かない限りは、触れる情報はだんだん限定されていくのです。

 

 

触れる情報が減るとどうなるのか?

どこで聞いたか忘れましたが「アイディアとは既存のものの掛け合わせである」という言葉が頭の中に残っています。これまでの考え方を覆した言葉として。

 

この発想から生まれた商品は少なくないです。例えば、消せるボールペン。今でこそ一般的な文房具として認識されるようになったけど当時は「ボールペン」と「消しゴム」は無縁なものだと考えられていました。しかし、組み合わせて見た結果は大成功。全く関係のないものがヒット商品となった瞬間です。

 

また、今あなたが手にしているスマートフォンも既存の組み合わせからできたものですよ。ジョブズiPhoneの発表会で、「電話」と「インターネット」と「iPod」が一つになった革新的なデバイスと紹介している。そう。アメリカを代表するイノベーターも組み合わせの技術を使ってたんです。

 

 

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引用:https://www.youtube.com/watch?v=L0XeQhSnkHg&t=160s

 

 

 

ただ、この「関係ないものを組み合わせる」という行為が触れる情報が減ることによって起きづらくなってしまいそうでして…

 

知りたい情報が手に入るってことは同時に、興味がない情報からは遮断されることでもあります。ラーメンならラーメンのことだけ、文房具なら文房具のことだけしか見えない訳です。

自ら主体的に情報を取りに行ける人はいいですよ。でも、情報に対して受け身の人はどんどん視界が狭くなってしまうんじゃないかと。

 

知れることが多くなるのはとても良いことではあるんですが、偶発的に出会った知識にクリエイティビティを刺激されるという体験が減ってしまうのは少し悲しい気がします。。

 

 

 

以上でしょうかね、、こんな感じの考察を日々しています。

「考え方を売る!」ってスタンスでやっているから有意義かどうかの答えなんてないないだろうけど、ちょっとでもあなたの脳みそを震わせられたなら十分価値があるのかなって思います。

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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